自転車による環島(台湾一周)を
13日間かけて達成したあと、
台湾滞在最終日は台北を周遊。
台湾に来るのは今回で6回目で、
行きたいと思う台北の観光地は
だいたい行き尽くした気がします。
というわけで、
この日はちょっと(?)ニッチな
台北の観光地を巡ることにしました。
深坑老街(シェンクンラオジエ)
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美味しい臭豆腐で有名
台北から約10キロちょっとの場所にある
深坑(シェンクン)老街。
台北と宜蘭間の交易の際に
必ず通ることから栄えたこの街で採れる、
鉄分の少ない水は豆腐作りに最適。
このことから深坑老街は
豆腐の街としても知られています。
台湾の豆腐といえば、
そう、やっぱり臭豆腐ですよね。
メインストリート沿いには、
いたるところに臭豆腐のお店が並びます。
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提灯やレンガで彩られた街の雰囲気は
まるで九份のようにノスタルジック。
でも個人的には九份より好きです。
日本人観光客の姿も見なかったですしね。
まさに穴場と言えるんじゃないでしょうか。
では早速、臭豆腐を食らいにレッツゴー。
ここ深坑老街の臭豆腐は、
臭さ控えめでとても食べやすいんです。
街を歩いていても、
あの独特で臭〜いにおいは
あまり感じません。
この日入ったお店はこちら。
黑人ㄟ店
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メニューを見ると
見事に臭豆腐だらけ。
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せっかくなので看板メニュー(招牌)の
炸臭豆腐をオーダーしました。
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お〜、揚げたての臭豆腐!
中国語の「炸」は油で揚げるという意味なので
揚げ豆腐みたいなものですね。
日本のそれと違ってつゆに浸ってないので
サクサク感をダイレクトに感じられます。
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うん、拍子抜けするほど全然臭くない!
ただの美味しい揚げ豆腐です。笑
添えられている漬物との相性も抜群。
臭豆腐を食べてみたいけど
「においが強烈で踏ん切りがつかない」
なんて、躊躇している人におすすめです。
深坑老街を歩いていると、
臭豆腐を試食するチャンスもあります。
この日は臭豆腐鍋の試食を発見。
早速試してみます。
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うむ、やっぱり臭くない!
個人的臭豆腐の臭さランキングでは
臭豆腐鍋の臭さはトップクラスなのですが、
何ら問題なく食べられますね。
台湾人にとって臭豆腐は
「臭いほど美味い」と聞きますが、
こんなに臭くなくていいのでしょうか。笑
スイーツや雑貨屋さんも多い
深坑老街にはたくさんのお店があり、
もちろん臭豆腐以外も楽しむことができます。
まずはこちらのスイーツショップ。
老街頭炭焼豆腐霜淇淋
台湾スイーツの豆花もありますが、
ここの看板メニューは炭焼き豆腐アイス。
やっぱり豆腐系です。笑
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お店の奥にイートインスペースがあるので、
そちらで休憩しながら食べることにします。
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なぜか小学校風のスペース。
日本の学校風景とほとんど同じですね。
さてこちらが話題の炭焼き豆腐アイスです。
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豆腐のマイルドさと炭焼きのほろ苦さとが、
アイスの甘さと程よく絡み合って美味!
環島で疲れた体に糖分が染み渡ります。笑
スイーツで一服したあと
雑貨屋さん巡りをしてみた結果、
いいなと思ったのはこちらのお店。
春風雑貨店
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昭和っぽい雰囲気も素敵。
台湾の観光スポットの小物から
レアな台湾駄菓子まで。
幅広いジャンルの商品が並んでいます。
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台湾のお土産を探すのにぴったりですね!
パイナップルケーキなどの定番土産に飽きたら
こういう雑貨もおすすめです。
私が購入したのは、
環島缶バッチと、
我が家の愛犬シュナウザーのステッカー。
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いつかまた環島する機会を作れたら、
この環島缶バッチを鞄に付けて
環島中アピールしたいですね。笑
行き方
深坑老街への行き方は、
MRT文湖線「木柵駅」経由でバスに乗車、
という方法が分かりやすいです。
仮にMRT台北駅からの出発とすると、
深坑老街 行き方
台北駅
↓
淡水線 大安駅 or 板南線 忠孝駅 で文湖線に乗換
↓
木柵駅 下車
↓
駅近くのバス停から以下いずれかのバスに乗車
(↑ Googleマップに飛びます)
660, 666, 679, 795, 819
↓
深坑バス停 下車
となります。
上記ルートの所要時間は40〜50分ほど。
私も行きはこのルートでしたが、
帰りはある目的地に向かうべく
912番のバスに乗り込みました。
世界No.1のパン屋さんが台北に
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呉寶春麥方店
深坑老街からバスに乗って35分ほど。
超高層ビルの台北101にほど近い、
信義松仁路口というバス停で下車。
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相変わらずの迫力です。
ここには世界チャンピオンとなった
パン職人のお店があるらしいのです。
それがこちらのお店。
呉寶春麥方店
Googleレビューでも1500以上の件数で、
脅威の☆4.1超。
期待が膨らみますね。
パンだけに(爆笑)
それではレッツ入店!
世界を奪ったライチ&ローズパン
店内は日本人がよくイメージするようなパン屋さん。
そこに数十種類のパンが並べられています。
店内をくるくると見回って発見しました。
チャピオンパンを!
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パンの名前は、荔枝玫瑰麵包。
日本語だとライチローズパン。
そして併記されている英語には
Litchi & Rose Champion Bread とあります。
英語表記だと急に王者の風格が漂います。笑
このパンのサイズ、
(小)と書いてありますが結構大きいです。
特に横幅がでかい。
人気1位の明太子フランスパンと比べてみます。
(チャンピオンパンが1位じゃないの意外でした笑)
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うむ、子ども用自転車のサドルくらいあるかも。
さらに大きいサイズ(大)も売っていますが、
もはや原付のサドルと言っても過言ではない。
さすがにこの塊のままでは食べづらいので、
お店の人に頼めばカットしてくれます。
さて袋を開けてみると、
密閉されていたローズの芳醇な香りが
一気に開放されます。
そしてパンをひとかじり。
ドライライチの甘さと
クルミのサクサク食感が絶妙です。
トースターで表面をカリッと焼くと
さらに美味しいかも。
常温で3日、冷凍で14日ほど日持ちするので
日本に帰ってからじっくり味わえますね。
もちろんお土産にもGoodです。
想見你 聖地巡礼記
最後がこれでいいんですか?いいんです!
約2週間続いた思い出深い台湾旅行。
その最後を締めくくるのは、
そう!台湾ドラマの聖地巡礼です!
この環島中にも何度か訪れた、
大人気台湾ドラマ「想見你」の
撮影に使われたロケ地。
聖地巡礼記①と②
聖地巡礼記③
台北にも何箇所かロケ地があるので、
想見你の空気感をたっぷり味わってから
桃園空港に向かおうと思います。
聖地巡礼記 その④ 32カフェ
ドラマ序盤の最重要スポットが
32カフェという名前のカフェです。
主人公の女性は、
最愛の恋人を旅客機の墜落事故で
亡くしてしまいます。
その悲劇による心の傷が癒えないまま
2年の月日が経ったころ、
主人公の周りで不可解な出来事が起こります。
亡くなった恋人を思い出させる出来事に、
「まさか生きているのでは?」と
主人公は台北の街を奔走。
そしてたどり着いた場所が、
ここ「32カフェ」でした。
実際の場所もカフェ店舗なのですが、
店名は違いました。
好物 Spirit 咖啡
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作中そっくりそのままの店内に、
「ウヒョーーー!」
「舅舅どこーーー!?」
(*舅舅=32カフェのマスター役の作中呼称)
とテンション爆上がり。
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いろいろ書きたいけど
ネタバレは控えたい。。
もう全台湾好きに想見你を見てほしい!
Amazon Primeで見られるから見てほしい!
想見你(邦題:時をかける愛)
https://www.amazon.co.jp/gp/video/detail/B08DKY1MJX/ref=atv_dp_share_cu_r
見たらこのカフェに来てほしい!(切実)
店内で謎にハイテンションの日本人は、
コーヒーとケーキセットで
心を落ち着かせましたとさ。
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Googleレビューも高評価のお店なので、
とても美味しかったです。
聖地巡礼記 その⑤ 思い出のアパート
32カフェから徒歩3分。
閑静な住宅地の中、
屋上部分にそれはありました。
恋人が亡くなる前、
主人公と二人で甘い時間を過ごした
思い出のアパート。
それがここだぁ!
…思ってたより汚い(コラ)
しかし自分のカメラで撮った写真は
ストリートビューより汚く見えるので
Google先生の画像に任せます。笑
増築されたであろう大窓の白い部屋が
主人公たちの寝室。
その右側がリビングですね。
主人公たちの思い出を振り返りながら
台北の住宅地にポツンと立つ日本人。
近隣住民に何度かチラ見されました。
そら怪しいですよね。笑
この場所の付近には、
他にも作中に出てきたスポットがあります。
同棲を始める前に二人で道に迷ったシーン
別れ話のあと空港に向かう主人公を恋人が止めようとするシーン
(恋人は別便で主人公を追って帰らぬ人に)
想見你の登場人物たちと
同じ空間にいられた幸福を噛み締めながら
桃園空港に向かうことにします。
桃園空港で無料ラウンジ?
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Airport Experience Zone
意外と知っている人が少ない
お役立ち情報を最後に1つ。
LCCなんかでありがちですが、
早朝・深夜のフライトまで
時間を持て余してしまう。
そんなお悩みを解消する(かもしれない)、
便利スポットをお知らせします。
桃園空港第1ターミナルにて
チェックインと出国審査を済ませたあと。
搭乗ゲートに向かう道のりの途中に、
ちょっと豪華な無料休憩スペースがあります。
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階段を登って休憩区方面へ。
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VIPラウンジの案内しかなくても
臆せずそのまま奥へ。
「やっぱり航空会社のラウンジしかないじゃん!」
と疑いながらももっと奥へ。
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すると、開放的な入り口が現れました。
出入口の案内には、
"Airport Experience Zone 機場體驗區"
と書いてあります。
高級っぽいソファや座席がありますが、
ありがたいことに利用は無料。
午前6時から午後10時の間であれば、
シャワーも無料で使えます。
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この日は朝5時前にも関わらず、
既に8割ほどの席が埋まっていました。
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運が良ければ
ボックス席なんかも使えるんですけどね。
幸いにも空いているソファがあったので
朝6:45のフライトまでひと眠り。
空調が結構強めで寒かったので
羽織れるものがあると安心です。
台湾一周を終えて
環島という名の儀式
誰が言い出したのか分かりませんが、
「真の台湾人になるための3つの儀式」
というものが存在するらしいです。
「真の台湾人」になるには
- 玉山登山 :
- 富士山より高い標高3952mの玉山に登る
- 日月潭を泳ぐ :
- 風光明媚な湖で対岸まで3キロを泳いで渡る
- 自転車で台湾一周する:
- 言わずと知れた環島
今回このうちの1つを達成したので、
晴れて33%台湾人となることができました。
100%台湾人になる条件エグいな。。
ちなみにこの儀式について
知り合いの台湾人に聞いたところ、
「そんなの知らない」
「じゃあ私は台湾人じゃないわ」
と一蹴されました。笑
台湾好きなら環島すべき
台湾にはこういう言葉があります。
「台灣最美麗的風景是台灣人」
(台湾で最も美しい風景は台湾人だ)
今回環島をしたことで
この言葉を強く実感し、
さらに台湾が好きになりました。
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日月潭や太魯閣峡谷、
台東の山々と海岸線など
素敵な風景はいくつもありました。
しかし、そのどれよりも
台湾の人たちとのやり取りの方が
強く強く印象に残っています。
台湾好きであれば、
この台湾の最も美しい風景に
1度は触れてみてほしい。
そして私は2度目もやりたいです。笑
最後に
環島とはあまり関係ありませんが、
少し尊大に感じるだろう考え方を
最後に記したいと思います。
台湾が親日国という話は
誰もが聞いたことがあるでしょう。
しかし台湾について何も知らず、
「みんな日本が好きなんでしょ?」
とイメージだけで語る日本人がいます。
正直、私はこういう人に「台湾好き」を
自称してほしくありません。
日本が台湾を植民地として統治していたことに
良く思っていない台湾人もいます。
明治時代には日本人と台湾原住民とが
互いに殺し合った歴史的事件もあります。
日台の関係にはこうした負の面もある、
ということを少しでも知った上で
それでも台湾好きを自称できる人。
それこそが真の台湾好きなのかな、
と33%台湾人の私は勝手に思っています。
表面だけではなく、
良いところも悪いところも全部知って
その上でいい関係を続けられる。
日台間にこういった人たちが
増えていくといいな。
これで長くも短い
私の環島旅は終わりです。
次回作にご期待ください。笑