これから環島しようと下調べている人にとって
墾丁という地名はピンと来ないかもしれません。
墾丁は台湾本島の最南端の街で、
中国語では クンディン と発音します。
台湾観光署の「環島」資料 で紹介されていませんが
海沿いのリゾート地として知られている墾丁。
※資料内のルートでは墾丁には寄らず、
途中の「車城」で東に抜けていきます
いくら大の台湾好きな私とはいえ、
陰キャな私はリゾートビーチとは程遠い存在。
こういう機会でもないと行かないでしょう(涙目)
この日は少し長めの距離となる124kmを走り、
高雄から台湾本島最南端「墾丁」を目指します。
この環島旅でイチバンのトラブルに
見舞われてしまうなんて知るよしもなく。。
超美味しい朝食
5月とはいえ気温は30℃に達する高雄。
124kmも走るとなるとエネルギーが必要です。
ということで今日もしっかり朝食を取ります。
事前にリサーチしておいたお店はこちら!
丹尼早午餐厨房
高雄の中心地から少し遠く、
最寄りの地下鉄駅「凱旋」から徒歩10分と
観光客はまず来なさそうなお店。
ただ、ここはマジでアタリでした。
レビューの良さからも地元民に愛されてると分かる
太好了(中国で「良すぎる」)なお店。
また高雄に行くことがあれば、
絶対に食べに行くと心に決めたくらい。
どうやら元々はパン屋さんのようで
パン系のメニューが特に評判高いみたいです。
ちなみに店名にある丹尼は
店長の愛称「ダニー」を表しています。
さっそく注文!
注文方法はメニューに直接書き込むタイプ。
会話が少なくて済むから気が楽ですね。
事前にレビューを吟味した上で
私が注文したのはコレ!
「丹尼鳳梨卡拉雞菠蘿 + 魔王級手調奶茶」のセットです!
何かの必殺技みたいですが解説します。笑
1つ目の丹尼鳳梨卡拉雞菠蘿は日本語表記すると
「ダニーパイナップルフライドチキンメロンパンサンド」です。
あかん、和訳しても必殺技みたいじゃ。。
このメニューは「ブランチセットシリーズ」の1つで、
サイドメニューとしてサラダとパンに加えて、
フライドポテト or ポテサラ or オムレツ、
の中から1つ選択することができます。
無類のフライドポテト好きなので
私は秒で決めました。笑
2つ目の魔王級手調奶茶はドリンクメニューで、
「魔王級サイズの手作りミルクティー」という意味。
魔王級のサイズってなんやねんって感じですが、
こういうことです。笑
魔王級はこのお店の名物サイズで、
手よりはるかにデカく、
顔とほぼ同じ大きさ。
しかも手作りミルクティーの評判も良くて、
「何も受けつけなかった妊娠中でも美味しく飲めました!」
という妊婦さんのレビュー通りの優しい味。
1リットル弱くらいのサイズにもかかわらず、
私もスッと飲めちゃいました。
ダニーパイナップルフライドチキンメロンパンサンド
それでは1つ目のメニューに戻って、
ダニー(中略)メロンパンサンドをがぶり。
う、うんめぇーなぁぁぁ!!
日本ではまず拝めないであろう
メロンパンのバンズですが、
ほのかな甘さでメイン具材を絶妙に引き立てます。
フライドチキンも具材の多さに負けず
味とカリカリ感を見事に主張。
そしてパイナップルですよ。
ここは南国台湾の南部都市高雄ですよ。
美味しくないわけがない!
主役級がいくつも存在しているのに
力を合わせて舌鼓を打たせる様は
まさに高雄のアベンジャーズ。
さらに途中で気づきましたが、
この黄色いソース。
パイナップルソースなんですけど、
めっっっっちゃ濃厚!
もはやこれだけ買って帰りたいレベル。
詳しく触れませんでしたが、
サイドのサラダとパンも美味しかったです。
これだけ食べて飲んで、
お会計は175元(= 約788円)です。
※ブランチセットを頼むと魔王級ドリンクが10元値引き
朝ごはんとしては高いかもしれませんが、
その分のボリュームと美味しさを考えると
コスパはめちゃくちゃ良いと感じました。
ただ、本当に量が多いので気をつけて。
もし食べきれない場合は、
包んでもらって持ち帰りにするのが良いかも。
この旅イチバンのトラブル
ここまで順調だったのに
美味しいご飯を食べて満腹となり
良い気持ちで朝ごはん屋さんをあとにします。
「今日はいい日になりそうだなー」と
ルンルン気分で自転車を漕ぎ始めて数分。
ちょうど高雄空港すぐそばの道路で
自転車後輪から「ガチャン」という音。
見てみるとチェーンが外れている。
「珍しいなぁ」と思いながらも
チェーンをはめ直して再出発。
すると、1分もしないうちに「ガチャン」
これはおかしいと思い、
チェーンをよく見てみると。。
チェーンが千切れとるやないかーぃ!
このせいで後輪と噛み合わずに
チェーンが外れてしまったわけです。
日数的に半分を消化し、
「このまま何事もなく台北に戻れるかな〜」と
たかを括っていた矢先に起こったトラブル。
環島の神様は見てますね。笑
この日の走行予定距離は120キロなので
一刻も早く修理して走り出したいところ。
ペダルを漕いでも進まなくなってしまったので、
キックボードの要領でケンケン乗りしながら
最寄りの自転車屋さんを探します。
やっぱり台湾は温かいなぁ
Googleマップで検索して出てきた、
1軒目の自転車屋さんにいざ突入。
と、思ったらお店の軒先に
おっちゃんたちが数人いて
椅子に座りながらまったりしてる様子。
田舎によくある風景のやつー。笑
ご歓談中ごめんあそばせ。
「チェーンが切れてしまい修理できますか?」
と聞いてみる。
「いま修理できる人いないんだよ」
…おーい、ご主人不在でまったりしてたんかぃ。笑
近くに他の自転車屋さんがないか聞いてみると、
親切に教えてくれました。
最後に「ご武運を」とも言わんばかりに、
片方の拳を反対側の手で包むポーズで
送り出してもらったのが印象的でした。
こういうポーズ。
握手できなかったコロナ期間中に台湾で推奨されていた挨拶だったらしい
そして教えてもらった2軒目の自転車屋さんで、
無事に修理してもらうことができました。
ここのお店の人もすごく親切で、
環島中だということを伝えると
じっくりと自転車を点検してくれました。
笑顔が素敵なお店のお兄さん
するとブレーキパッドもすり減っていたようで、
ついでに交換してもらいました。
お礼を告げて修理代がいくらなのか聞くと、
「お代はいらないよ。環島頑張ってね。」
と驚きの言葉。
いやいやいや。
チェーンとブレーキパッドの交換って
そんな安いもんじゃないでしょう。
さすがに払わないのは失礼だと思い、
半ば強引にお代を受け取ってもらいました。笑
「それじゃ代わりに」と
アイスコーヒーをくれました。
「買ってきたばかりだからまだ冷たいよ」って。
台湾の人たちの優しさに
もう泣きそうですがな。
なんなら、
「このトラブルが起きて良かったぁ~」
なんて思えるほど台湾の人たちは優しい。
いい出会いに感謝しながら、
台湾最南端の街、墾丁に向かうのでした。
後日談
ちなみに、
チェーンとブレーキパッドの交換に迫られたのは
自転車レンタル店側の整備不足じゃないかと思い、
レンタル店にLINEでいきさつを説明しました。
まず言われたのは
「故障直後に知らせて欲しかった」と。
その付近で知り合いの自転車店があったなら、
何かと融通を利かせられた、とのこと。
うん、まぁそれはごもっとも。
「早く直したい」と焦っていたのは私なので、
そこは素直に陳謝しました。
そして肝心の修理内容についてですが、
チェーンは経年劣化の可能性があったとして
自転車返却時にチェーン交換代を返金してくれました。
ただ、ブレーキの方は交換時期前だったとの判断で、
ブレーキパッド分の代金は返ってきませんでした。
上のブレーキパッド、結構すり減ってるようには見えるんですが
素人目線だと交換時期はよく分からないですし
高雄から台北までの道中の安心を買ったと思えば
納得できない判断ではなかったです。
レンタル開始前のチェックのときに
自分が見落としてたせいもありますしね。
素人ながらもチェックできる箇所はある、
という今後の教訓になりました。
みなさんもレンタルの際はお気をつけください。
※ちなみに台湾はGiantのお膝元だけあって
Giant店舗が台湾各地にあり、
困ったらGiantで修理をお願いするのもアリです。
ただ、Giant以外の自転車だと
良い顔しないお店もあるようです。。
墾丁到着
墾丁大街夜市
高雄の自転車屋さんを出発してから8時間、
無事に墾丁に辿り着きました。
ちょうど夕飯どきです。
もう心身ともにクタクタなので、
まずはエネルギー補給です。
チェックインしてすぐ、
墾丁大街夜市に向かいました。
墾丁はオーシャンリゾートの観光地だけあって、
夜市には海外からの観光客が多い多い。
これまで訪れてきた台湾のどの街よりも
欧米人の割合が高かったです。
墾丁大街夜市の規模も他の夜市と比べると
段違いに大きい印象。
全長1kmあるメインストリート沿いに
飲食・雑貨などのお店が
ひしめき合って並んでいます。
この浜焼きのお店はすごい混んでました
怪しい名前のカクテルのお店
でも私はなかなかのひねくれ者でして、
ザ・観光地の雰囲気って苦手なんですよね。
案の定、お腹は空いているのに
1kmのストリートを1.5往復しても、
「おいしそ〜」というお店は見つけられず。
(疲労回復に効きそうな梅ジュースは購入)
「こういうときは路地裏でぃ!」
と入っていった路地がこちら。
メインストリートとのギャップがすごい。
結局地元レストランしか勝たん
この路地裏の選択、
なんと大正解でした。
暗がりの路地を進んだ先にあったお店がこちら。
なんと2,500件のレビューがある上で
☆4.6を誇るモンスター海鮮店でした。
店内の雰囲気はこんな感じ。
これよこれ。
こういう台湾っぽいのがいいのよ!
メニューを見ると全部おいしそうなので、
ひとまず「推薦」と書いてある3品を注文。
・三杯鶏
・豆鼓鮮蚵
・海菜湯
(あと白米とビール)
軽い気持ちでこれくらいの量なら
楽勝で完食できる思っていました。
そう、メニューの端っこに書いてある
「小は3人前、大は7人前」という注意書きを
思いっきり見落としておりました。。
そして案の定、
料理が来てから量に驚くやつー。
三杯鶏
豆鼓鮮蚵
海菜湯
白飯のお椀と比べみてください…
うむ、デカい。
海菜湯(わかめスープ)なんて鍋とお玉だもん。
36歳にこの量は多すぎるんだもん。
ただ、味はウマい。
間違いなくウマい。
さすが高レビューの地元店。
ちなみに三杯鶏(サンベイジー)という料理は、
醤油・酒・ごま油の3種類の調味料を使った台湾料理。
もちろん美味しかったです。
疲労感と空腹感が手伝ってくれたおかげか、
何とか3品(+白米とビール)を完食。
あとは宿に戻ってゆっくり休みます。
今日のお宿
台湾のリゾート地「墾丁」で泊まる
今日のお宿はこちら。
(Booking.comに飛びます)
Kentingは墾丁の英語名ですね。
メインストリートからすぐの場所にあり、
ビーチも徒歩圏内。
立地的に素晴らしいお宿です。
施設としてもアメリカンな雰囲気で
リゾートらしい開放的な気分にさせてくれます。
しかもソフトドリンク・コーヒー、
さらにはカップ麺が無料で飲み食べ放題。
次の日の朝ごはんはここで済ませました。笑
ドミトリータイプのベッドルームも
鍵付きの個室に分けられているので、
プライベート空間をしっかり確保できます。
(その分、鍵付きロッカーは無し)
個室の中はコンセントが2口ありますし、
テレビがあるのもポイント高いですね!
ただ、1点だけ本当に残念だったのが、
個室の中がめちゃめちゃ暑くなること。
個室内に空調設備はなく、
個室の扉に小さな通気孔があるだけ。
扉の外はガンガンに冷房が効いてるのに、
寝るときに扉を閉めてしばらくすると
熱が篭って寝苦しくなっちゃうんですよね。
いちおう個室内に小さな送風機はありますが、
あんまり役に立ちませんでした。
個室内の温度に目をつぶることができれば、
最高のお宿だったと思います。
1泊 702元 / ドミトリールーム(土曜夜 料金)
価格:★★★★★
接客:★★★☆☆
立地:★★★★★
施設:★★★☆☆
充電:★★★★★
個人的評価:4.2 / 5.0
【備考】
・屋内に自転車駐輪可
・ランドリー設備はない
・宿の外にコインランドリーがあるが高い(100元/回)
※金額は変わる可能性あるため参考程度に
【Day 7】今日の出費・走行距離
朝ご飯 175元
自転車修理代 1200元
(チェーン交換分の900元は自転車レンタル店から返還)
コンビニ休憩 144元
Kenting My Home 702元
酸梅汁 40元
晩ご飯 790元
合計 3,051元
= 日本円換算 13,730円 (1元=4.5円)
走行距離:124.18 km
= 累計距離:691.89 / 1,217.88 km
ようやく折り返しの距離です。
次の目的地は車城!