環島

【環島 Day 8】墾丁→車城 (48km) 〜自転車素人なのに台湾一周〜

2023年8月22日

 

環島も8日目を迎えて、

行程的にようやく半分まで来ました。

 

不慣れな自転車旅による疲労度と

次の日の難所のことも考えて、

この日は控えめな距離の48kmで抑えます。

 

次の日の難所、というのは

車城から東海岸の台東に抜けていくときに

立ちはだかる峠のことです。

 

この日のルート的には

前日来た道を戻るだけなので、

気持ちもいくらか楽に感じます。

 

しかも目的地の車城の近くには

四重渓という温泉地もあるので、

ひとっ風呂あびて難所に備えようと思います。

 

 

地図を見て疑問に思われるかもですが、

最南端からそのまま東に抜けていかないのは

まさしく温泉に入りたいという理由からです。笑

 

ちなみに台湾の温泉の多くは、

水着と水泳帽の着用が必須となっています。

もし入り用なら墾丁のお店で調達可能です。

 

それでは峠のふもとの街、車城まで

レッツらゴー!

 

台湾最南端ポイントへ

オーシャンビュー

せっかく最南端の街にいるので、

まずは宿から約10kmの場所にある、

台湾最南端ポイントに向かいます。

 

最南端に向かえば向かうほど

海は淡い青みを帯びていくので

美しい風景にテンションも上がります。

 

 

開放的な気分の観光客が多いので、

大きな荷物を積んだ自転車に乗っていると

みんな大きな声で応援してくれます。笑

 

途中、何個か岩の名所があるので、

ちょいちょい寄っていきます。

 

 

そんな感じでゆるゆると漕いでいると、

ちょっと傾斜のある道の先に

最南端はこちら、的な矢印が見えてきました。

 

 

最寄りの駐車場に停める

最南端ポイントの手前には

大きな有料駐車場があります。

 

自転車もここに停めていいのかと、

駐車場のおじさんに聞いてみると

「バイク用のスペースに停めとけ」とのこと。

 

自転車は無料でOKでした。

 

 

この駐車場から最南端ポイントまでは

徒歩でしか行けないのですが、

1kmくらいとまぁまぁの距離。

 

途中でっかいサッカーボールがあります。

 

気象関係のレーダーらしい

 

残り500mのところまで来ると、

プチジャングルゾーンに突入します。

 

 

最後にジブリ映画に出てきそうな

自然のアーチをくぐり抜ければ、

最南端ポイントはもうすぐそこです。

 

 

最南端ポイントに到着

台北を出発してから約600km,

(直線距離だと約500km)

台湾の最南端ポイントに着きました!

 

 

Googleマップを見てもまさに先っちょ。

 

 

この先に島はないので、

見渡す限り海しかありません。

 

雲行きが怪しくなってきたからか、

観光客の姿もまばらに。

 

案の定、雨が降ってきたので

私も先を急ぐことにします。

 

鬼頭刀チャーハン

 

と、思いましたがちょうどお昼時間なので

墾丁を去る前にランチにします。

 

せっかくなので海鮮系を、

と思って入ったお店がこちら。

 

船言漁村料理

 

何気なく決めて入りましたが、

なかなかの好レビューのお店。

どうやら漁師メシのお店のようですね。

 

お店の人もやはり漁師関係なのか、

日焼けしたがっしり系のガタイです。笑

 

右奥のメンズ陣がお店の人

 

早速メニューを見てみましょう。

 

 

何か特徴あるご飯を食べてみたかったので、

この2つをチョイスしました。

 

・鬼頭刀炒飯
・情人雨來菇

 

鬼頭刀とは何とも強そうな名前のチャーハンですが、

(鬼滅の刃、的な?)

調べてみるとシイラという魚のことでした。

 

ハワイではマヒマヒと呼ばれる高級魚で、

鯛や鰤にも匹敵する旨さという白身魚。

クセがない味でガツガツと平らげてしまいました。

 

パラパラ系チャーハン美味しかったです

 

シイラのお肉かすぎるのが残念

 

また、2品目の情人雨來菇の

情人というのは「恋人」という意味。

何やら素敵な名前ですね。

 

「菇」という字もあるので

キノコ系かなと思って料理名を調べると、

「イシクラゲ」の料理と出てきました。

 

げ、クラゲ食べるんか?

と少しビビりながら待っていると、

なんか見た目はクラゲっぽくない。

 

 

「イシクラゲ」は陸生の藻だそうです。

台湾料理では普通に食べるんだそうな。

 

見た感じも味もほぼ海藻で、

普通に美味しかったです。

 

お腹いっぱいになったところで、

今度こそ車城へ向かいます。

 

四重渓温泉

実は台湾四大名湯のひとつ

四重渓温泉は車城から

6kmほどの距離の場所にあります。

 

 

高雄からもだいぶ遠いという立地的に

日本人にあまり馴染みないのが残念ですが、

なんと四重渓温泉は台湾の四大名湯のひとつ

 

※ほかの3つは、台北の「陽明山温泉」「北投温泉」、台南の「関子嶺温泉」

 

リニューアル工事中(?)でしたが

温泉公園なるものもあり、

けっこう規模の大きい温泉街です。

 

鳥居もあってなんか日本っぽい

 

画像の雰囲気からも分かるように

四重渓温泉は日本人と縁深い温泉地

 

日本統治時代に駐屯していた日本人

馬で山に入って行ったときに発見し、

1896年ごろから温泉地として開拓され始めました。

 

そして1930年には高松宮宣仁親王

新婚旅行の際に訪れていらっしゃいます。

(大正天皇のご子息、長兄に昭和天皇)

 

そのとき泊まられた旅館が

なんと今も営業しているとのことなので、

訪れてみることにします。

 

四重溪清泉日式溫泉館

こちらが由緒正しき旅館、

四重渓清泉日式温泉館です。

Googleのレビューも高いですね。

 

 

宿構え(?)は正に日本の旅館そのもの。

ひらがなも書いてあり、

日本にいるような不思議な感覚です。

 

 

日曜だったこともあるのか、

駐車場はほぼ満車。

 

立派な入り口を通って、

目の前にある受付でお支払い。

日式ですが日本語はあまり通じなさそう。

 

 

日帰り露天風呂の料金は

平日なら300元なのですが、

この日は週末料金となるため350元です。

 

早速にゃんこがお出迎え。

 

畳にゃんこ

 

露天風呂までの通路には、

歴史的な解説が随所に見られます。

 

 

そしてこちらが高松宮宣仁親王が

入浴されたという浴室。

 

 

実際に入浴することはできませんが、

今でも大切に保存されていて

ちゃんと毎日お湯を張り替えているのだそう。

 

台湾での日本的な歴史に触れたあとは、

露天風呂で命の洗濯です。

 

露天風呂

冒頭にも書きましたが、

多くの台湾の温泉は全裸禁止。

水着・水泳帽・タオルは持参必須です。

 

そのため女湯や男湯の区別はなく、

男女ともに同じお湯に入ります。

 

露天風呂ゾーンに入るとすぐに

コインロッカーがあるので荷物を預けて、

少し奥の更衣室で水着に着替えます。

 

 

四重溪温泉の泉質はアルカリ性でサラサラ。

湯の花が浮いているので

温泉の天然さを引き立てています。

 

温度の違う入浴場が4,5個あって、

水飲み場や休憩所も完備。

日本の温泉にも引けを取らないレベル。

 

 

サウナはありませんが、

水風呂はあるので

熱風呂と外気浴で体を整わせました。

 

ちなみに脱水機があるので、

最後に水着の水気を切りましょう。

 

 

疲れも吹き飛んだところで、

今日のお宿に向かいます。

 

今日のお宿

 

峠のふもと街「車城」で泊まる

今日のお宿はこちら。

 

Checheng Backpackers Hostel

(Booking.comに飛びます)

 

これぞバックパッカー宿!って感じのお宿。

車城という街は観光地ではないため、

格安の宿はここ一択かも。

 

実は、宿泊しようとした日が母の日で、

入り口は施錠され「スタッフ不在」の張り紙。

みなさんお祝いのディナーに行ってました。笑

 

(宿泊客が気づいてくれて他の扉から中に入れてくれました)

 

と、まぁアットホームといいますか、

ガチでホンマもんの家族経営のお宿です。

 

「そういう民宿っぽいのがええねん!」という

現地的な雰囲気が好きな人にはもってこいの宿です。

 

実際、お宿の壁には過去に泊まった

バックパッカーたちの写真やメッセージがびっしり

 

 

 

お宿のおっちゃんと話しているとき、

「日本人もたくさん来たでぇ〜」

写真とエピソードを紹介してくれました。

 

ちなみにBooking.comのクチコミには、

「おじいちゃんオーナーが日本人」という

情報がありましたが残念ながらお会いできず

 

もしいらっしゃった場合は、

戦争時のお話など貴重なお話が聞けるそうです。

一度はお会いしてみたいですね。

 

※そのおじいちゃん以外は日本語話せないっぽいです

 

シャワー室など施設は年季が入っているので

清潔感が好きな人にはハードルが高いかもですが、

現地交流を求める人にはオススメのお宿です。

 

あと、ものすごく人懐っこい猫がいるので、

にゃんこ好きにもオススメ。

 

 

Checheng Backpackers Hostel

1泊 450元 / ドミトリールーム(日曜夜 料金)

価格:★★★★★
接客:★★★★★
立地:★★★☆☆
施設:★★★☆☆
充電:★★★★★

個人的評価:4.4 / 5.0

 

【備考】
・中庭の屋根下に自転車駐輪可
・洗濯機は無料、中庭には物干し竿あり
・ベッド脇に電源コンセントあり

※金額は変わる可能性あるので参考程度に

 

降った日でしたが自転車は無事でした

 

このお宿での小話

ここで小話をひとつ。

 

お宿の人たち不在で中に入れなかったとき

気づいて入れてくれた宿泊客のおじさん。

 

仲良くなって少しおしゃべりしてたのですが、

この人、もう何度も環島をしている強者でした。

 

見たところまだ50代くらいだったので

「え、仕事は?」と聞いてみたところ、

お仕事面でも超強者でした。

 

なんと若い頃に渡米して起業したそうな。

(もちろん英語ペラペラ)

 

紆余曲折を経て成功を収めたあと、

アーリーリタイヤして母国台湾に戻り

悠々自適に環島しながら過ごしているとのこと。

 

「いつもは一泊数万元のホテルに泊まるんだけど、

たまには民宿もいいかなと思ってさ!」

 

いつもはここの宿代の100倍なんですね。笑

こういう出会いがあるのも民宿の醍醐味。

 

LINEを交換してもらったので、

もしまた環島に挑戦できることがあれば

このおじさんに報告したいと思います。

 

【Day 8】今日の出費・走行距離

水泳帽 50元
漁師飯ランチ 250元
日帰り温泉 350元
Checheng Backpackers Hostel 450元
コンビニで夜食 242元
 

合計 1,342元

= 日本円換算 6,039円 (1元=4.5円)

 

走行距離:48.01 km

= 累計距離:739.90 / 1,217.88 km

 

次の目的地は峠を越えて台東

 

  • この記事を書いた人

しんのすけ

1986年、愛知生まれ。アメリカの大学卒業。金融危機下でなんとか就職するも、会社の歯車として働くことに疑問を感じていた。その後「やりたいことをやる」という信念のもと、現在に至るまで7社5職種+独立・起業のキャリアを経験。プライベートでは易学の研究や中国語の勉強も。台湾が大好き。

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