観光

行く前に知っトク!台湾の「夜市」って何?

2020年7月4日

どうも!台湾でら好き易者、晋之助です。(「易」についてはこちらの記事へ)

日が暮れて、街中に灯りがともされ始めるころ。「屋台街」と化した夜市には地元住民も観光客もたくさんの人が入り交じり、真っすぐ歩けないほどの混雑を見せます。

台湾観光といえば何といっても夜市!日本でいう「夏祭りの夜店」がほぼ毎日楽しめるような、夢のような観光スポットです。

お祭りに来たときのワクワク感解放感、さらにはリーズナブルな価格でお腹いっぱい食べられる満足感。夜市なくして台湾は語れません。

今回は「そもそも夜市って何?」というギモンから簡単な夜市の楽しみ方まで、夜市の基本をお伝えしていきます

読めば夜市に行きたくなること間違いなし!

では早速、台湾の夜市について知っていきましょう!

夜市について

そもそも夜市とは?

夜市という言葉自体は、他の中華圏や東南アジアなど台湾以外でも使われています。

日中は気温が高く、夜に涼しくなるような熱帯地域において夜市は栄えているようです。

台湾夜市と聞いてすぐに浮かぶのは、もちろん屋台をはじめとしたローカルなグルメ街、なのですが他にもお土産・衣類・生活雑貨・射的などのゲームコーナー…といった幅広いジャンルのお店が集まっています。

ラインナップはまるでデパート並み

台湾では共働きの家庭が多かったり、アパートにはキッチンがなかったりする(あっても小さい)ので、困ったら夜市に行け!という環境となるのも納得です。

しかもご飯が安くて美味しいんだから、そりゃ毎日でも行っちゃいますよね。

 

起源と歴史

台湾の夜市の近くには、道教の寺院である「廟(びょう)」があることが多いです。(台湾の道教や廟について詳しく知りたい人はコチラの記事もオススメ)

夜市が廟の近くに位置しているのには理由があり、それは約200年前の清の時代にさかのぼります。

大陸から島(今の台湾)に渡ってきた移住者たちは、島を開墾することに必死。

もちろんインフラや医療が整っているはずもなく、人々は神様を迎えることで無病息災を祈りました。それが道教の廟なのです。

廟が建てられると、次第に廟を中心とした生活圏が形成されていきます。人が集まり、そして飲食を提供する屋台が現れ始めます。

神様の近くでご飯を食べることにより、そのころの人たちは安心感と明日への活力を得ていたのでしょう。

さらに時間を進めると、日本の統治が始まる1895年以降には元からあった繁華街がさらに栄え、そして1970年代から始まる工業化のタイミングで労働者人口が増え、自炊するより外食で済ますことが当たり前になっていきました。

 

台湾夜市の楽しみ方

近代では台湾の観光産業が発展するにつれて、夜市は観光に欠かせないスポットとなっているわけですが、有名な夜市はさすが観光客の扱いに慣れています。

というのも、簡単な英語であれば通じることが多いですし、何なら日本人と分かるや日本語で注文を聞いてくれる人もいます。(もちろん全然通じないケースもありますが、それもまた旅の思い出)

場所にもよりますが、夜市は18時ごろから混み合ってくるので、時間に余裕がある人はお店が開き始める17時ごろに行くとスムーズにお店に入れます。

各夜市の営業時間は事前にチェックしておきましょう。

夜市に行くときよく言われるのが、ウェットティッシュを持っていくといいということ。

夜市のグルメは手に持って食べ歩きができるものも多く、手が汚れたときにサッと拭けると便利です。

また、「暑い夜と豊富なグルメ」と来たらお供に欲しいのがお酒ですよね。屋台で売っていることはまれなので、お酒は近くのコンビニで購入しましょう。

台湾のビールはフルーツフレーバーなどの種類も豊富なので、普段はビール飲みません!なんて女性にもオススメです。

グレープ(左)とパイナップル(右)のフレーバービール

 

これは食べるべき!夜市グルメ3選

写真のように日本語表記があるお店もよく見かけますので、気楽に夜市に繰り出しましょう。

さて、ここからは台湾の夜市に行ったら必ず食べてほしい超オーソドックスな夜市グルメをご紹介します。

 

鶏排(ジーパイ)

photo by jennifer yin

まずは夜市グルメの代名詞ともいえる鶏排(ジーパイ)から。鶏排とはいわゆるフライドチキンのこと。しかし、ただのフライドチキンと思うことなかれ。

とにかくデカい。ただただデカい

何なら夕食はこの鶏排ひとつでお腹いっぱいになるレベル。大きさの目安としては、手のひらの1.5倍ほどあって顔とほぼ同じ大きさです。

顔につけるお面サイズのフライドチキンを食べるようなイメージでしょうか。

鶏排のいいところは、大きさのインパクトだけではなく味の方もしっかり美味しいところ。

台湾各地の夜市に有名な鶏排のお店があるので、夜市に行く前にはチェックしておきましょう。

 

胡椒餅(フージャオビン)

photo by gihao

お次は胡椒餅(フージャオビン)です。

読んで字のごとくコショウのピリッとした風味が特徴の焼きパンです。ちなみに中国語での「餅」は小麦粉から作られる料理のこと。(日本のお餅とは別物です)

外はカリッとしていて、かつ中身はお肉とネギの相性抜群カップリングによるアツアツなジューシーさを演出。

photo by Jiing-Wen Bai

一度食べたら病みつきになる味です。ビールのお供に最高!

 

葱抓餅(ツォンジュアビン)

photo by T.Tseng

葱抓餅(ツォンジュアビン)、あるいは葱油餅(ツォンヨゥビン)とも呼ばれるネギ入りクレープ。

クレープといってももちろん甘くなく、ピザやお好み焼きに近い料理です。

ネギを混ぜ込んだ生地に油を塗って焼くだけの料理なのに、味付けも塩味ベースのシンプルなものなのに、なぜこんなにも美味しいのか葱抓餅

表面はパリパリしていて香ばしく、中はモチモチ。

photo by T.Tseng

お店によっては卵焼きやハムなどを挟んで、さらにグレードアップさせることもできます。

あぁ、なぜこんなにもビールに合うグルメが多いのか台湾

 

番外編:臭豆腐

台湾グルメの多くは日本人の舌に合う料理が多いのですが、慣れるまでに抵抗感が拭いきれないのがこの臭豆腐

夜市を歩いていると、どこからともなく何とも言えない臭いを感じます。(個人的には動物園の臭いが一番近いかなと)

はじめのうちは食べることはもちろん、お店に近づくことすら躊躇を覚えます。

でも台湾人はみんな大好きで「えー、臭豆腐めっちゃ美味しいのにー」と、躊躇している私たちの横で台湾人が残念がるのがお約束の流れ。

しかし、臭いが弱くて比較的食べやすい臭豆腐もあります(もはや「臭豆腐」と呼べるのかどうかは置いておいて)

最も食べやすいのが串焼き臭豆腐で「え、これが本当にあの臭豆腐?」とびっくりするくらい臭い控えめ、というかほとんど感じません。

台北からメトロで北に40分ほど行った淡水で食べましたが、普通に美味しい

その次が揚げ臭豆腐。初めてだとちょっとキツいかもしれませんが、少し慣れてくると食べられます。そして臭豆腐界最強は臭豆腐鍋。え、私?私は食べたことありません。

その土地の食文化に触れることも観光の醍醐味ですので、ご紹介した夜市グルメ以外にもぜひチャレンジしてみてください!

 

台北の有名な夜市

最後に台北にある超有名な夜市をご紹介します。

台湾には数百の夜市があってそれぞれに良さがありますが、まずは観光客に慣れている大きな夜市で楽しみ方のコツを掴んでみましょう。

 

士林夜市(シーリンイェシー)

台湾でも最大級の夜市が士林夜市(シーリンイェシー)です。

台北駅からメトロ淡水信義線で約10分ほどの剣潭駅(ジェンタンえき)1番出口から歩いてすぐ。

とにかく大きい士林夜市を全て回ろうとお考えでしたら、とても1日だけじゃ足りません。

あまりゆっくりできない人は回りたいお店を事前にピックアップしておきましょう。

有名なお店は、台湾フライドチキン・鶏排(ジーパイ)のお店「士林豪大大雞排」牡蠣オムレツ・蚵仔煎(オアチェン)の「大頭龍」などです。

大頭龍は地下一階のグルメ街にあるので迷子にならないように!

営業時間(目安):4:00 pm - 1:00 am

台北市士林區中山北路五段65號

 

寧夏夜市(ニンシャーイェシー)

photo by Linda Chao

寧夏夜市(ニンシャーイェシー)は庶民的で地元の人からも愛される夜市。

寧夏路という328メートルほどのストリートに100以上のお店が集まるコンパクトな夜市です。

台北駅からも約15分ほどで歩いていけますが、最寄り駅は台北駅の1つ隣駅の中山駅(ゾンシャンえき)か、そのもう1つ隣の雙連駅(シュアンリェンえき)で、それぞれ歩いて10分未満で行けます。

実は寧夏夜市は牡蠣オムレツ・蚵仔煎(オアチェン)の激戦区。

なかでもオススメのお店は「賴記雞蛋蚵仔煎(ライジージーダンオアチェン)」です。プリプリの牡蠣がこんがり焼かれたオムレツに包まれていて、お供のソースととてもマッチしています。

営業時間(目安):5:00 pm - 1:00 am

台北市大同區寧夏路

 

饒河街観光夜市(ラオホージエ グアングアン イエシー)

日本語だと饒河街は「じょうががい」と読みます。饒河街観光夜市(ラオホージエ グアングアン イエシー)は士林夜市と並んで台北二大夜市とも言われています。

メトロ松山駅(ソンシャンえき)から北にまっすぐ。徒歩数分で「慈祐宮」という廟(寺院)に突き当たるので、そこがスタート地点です。

ちなみに慈祐宮には台湾で愛されている航海の神様・媽祖様が祀られています。

夜市を楽しむ前に立ち寄って、これからのグルメ航海の船出をお祈りましょう!

饒河街観光夜市では、この記事でもご紹介した胡椒餅で有名な行列必至「福州世祖(フーゾウシーズー)」や、麺線という台湾版素麺で老舗のお店「東發號(ドンファーハオ)」がオススメの人気店です。

他にも骨付き豚肉を使った薬膳排骨スープなど、饒河街観光夜市には楽しめるお店が数えきれないほど。

ライトアップされた廟や門も写真映えする見どころたくさんの夜市です。

営業時間(目安):4:00 pm - 12:00 am

台北市松山區饒河街

 

まとめ

行く前に知っトク!と表して、台湾の夜市の基本情報をお伝えしてきましたが、いかがでしたでしょうか?

夜市について「これさえ知っておけば楽しめる!」という情報を集めてみました。

それでは記事のまとめです。

台湾の夜市を訪れる時、特に初めて夜市を訪れる人にご活用いただけたら嬉しいです。

夜市に関する基礎知識を備えて、台湾グルメのエッセンスが詰まった夜市を思いっきり楽しみましょう!

  • この記事を書いた人

しんのすけ

1986年、愛知生まれ。アメリカの大学卒業。金融危機下でなんとか就職するも、会社の歯車として働くことに疑問を感じていた。その後「やりたいことをやる」という信念のもと、現在に至るまで7社5職種+独立・起業のキャリアを経験。プライベートでは易学の研究や中国語の勉強も。台湾が大好き。

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