六十四卦

61. 風沢中孚(ふうたくちゅうふ) -易経・六十四卦-

2021年3月10日

キーポイント

巽(☴)の風が吹けば、沢(☱)の水がそれに従って風が吹くままに動く。

上は下の者の意思を尊重し、下は悦んで上に服従するので、上下が和合している卦です。

相手と自分の信念や誠実さが通じ合うことを表しています。

 

風沢中孚(ふうたくちゅうふ)について

卦辞(風沢中孚の概要)

中孚(ちゅうふ)は、豚魚(とんぎょ)にして吉なり。大川(たいせん)を渉るに利あり。貞(ただ)しきに利あり。

中孚では、心中に誠心があれば、貧しいお供え物である豚や魚を神に供えても吉である。大きな川を渡るような冒険をしても利益がある。ただし、正道を守ることができる場合にのみ利益がある。

 

六十四卦における配列(序卦伝)

節してこれを信ず。故にこれを受くるに中孚(ちゅうふ)をもってす

(水沢節による)節度を上の者が整備すれば、下の者は信じて従う。ゆえにこれを受けるに中孚をもって表す。

 

風沢中孚の占考

関連ワード

親和、和合、調和、親睦、誠心、愛情、恋慕

 

運勢

対話を通して人間関係を円滑にすることで運気が上がる。

何事にも誠心誠意をもって対応すること。

 

願望

日ごろ周囲との人間関係が円滑であれば願望叶う。

お互いに信頼している者との協調的な願望は大いに叶う。

 

恋愛・関係

相思相愛の仲。

お互いに信頼があり、長期的な関係を保つことができる。

 

結婚

お互いに望んでおり、良縁。

婚後も調和して相思相愛の夫婦となる。

 

性格

周囲と調和し、協調性の高い人

誠実さのある温情深い人。

人気者。

 

事業・方策

誠実さをもって人を集める方策を取ること。

周囲との人間関係も重要な時。

 

住居

外観は良いが内部に不満がある。

改築は良いが、移転をしても現状以上の住居はないため控えるべし。

 

相場

条件が揃い、上昇傾向となる。

 

旅行

人間関係を大切にすれば、旅行は吉。

平穏で楽しい旅となる。

 

病気

鬱、神経痛、伝染病、感染症、熱病、性病など。

発熱を伴いながら病気が体内に留まるため、回復困難に至ることが多い。

 

風沢中孚の爻辞

※爻は下から数え、九は陽・六は陰を表す
 (例えば「初九」は一番下の陽の爻のこと)

初九

虞(はか)れば吉なり。他あれば燕(やす)からず。

(相手が信じるに値する人物かどうか、しっかりと推し測ることができれば吉である。一度信じたのであれば相手に対して徹底的に誠実であるべきである。もし他人に心を移すのであれば、安らげる場所を失うこととなるだろう。)

→ 信用できそうな人物が現れても、軽々しく信じてはいけない。初めは慎重に相手を見定めて、信用できると判断したならとことんその人に尽くすこと。

 

九二

鳴鶴(めいかく)陰(いん)に在り。其(そ)の子これに和す。我に好爵(こうしゃく)あり。吾(われ)爾(なんじ)とこれを靡(とも)にせん。

(鶴が暗い陰の中で鳴く。姿は見えずとも、その子どもが親鶴の声に合わせて鳴く。それは心が通い合っているからである。今、私は望んでいた爵位を手に入れたが、独り占めしたくない。信頼するあなたとその爵位を分かち合おう。)

→ 誠心誠意をもって人と接していれば、求めなくても周囲からの支援を受ける。喜びや利益を他人と共有することで、お互いに幸運が訪れる。特に目上の人物を大切にすること。

 

六三

敵を得たり。或いは鼓(こ)し或いは罷(や)め、或いは泣き或いは歌う。

(敵が現れる。この敵を攻めようと鼓を鳴らしながら進むこともあれば、退くこともある。進軍できないことを嘆き泣くこともあれば、敵と和睦して喜び歌うこともある。)

→ 私利私欲に従って軽率な行動を取る時。すべてが中途半端となり、結局失敗や挫折を招くこととなる。

 

六四

月望(ぼう)に幾(ちか)し。馬の匹(たぐい)亡(うしな)う。咎(とが)なし。

(月が満月に近づいている。対の馬を失う。咎めはない。)

→ 私的なくだらない縁は捨て、大義を全うできる人物と繋がるべし。

 

九五

孚(まこと)あり攣如(れんじょ)たり。咎なし。

(互いに共通する信念があって手を繋ぎ合う。咎めはない。)

→ 志を共にする同志、特に部下などの目下の人物と協力するのが良い。自己中心的な行いは禁物。

 

上九

翰音(かんおん)天に登る。貞(ただ)しけれど凶。

(飛べない鶏が天に登ろうとする。たとえ信念が正しくても凶である。)

→ 自分の力量を過信して、分不相応のことを望んでいる。実力が伴っていないため失敗や挫折を招き、周囲からの信用も失うことになる。

 

(参考:鹿島秀峰「現代易占詳解」、本田濟「易」ほか)

  • この記事を書いた人

しんのすけ

1986年、愛知生まれ。アメリカの大学卒業。金融危機下でなんとか就職するも、会社の歯車として働くことに疑問を感じていた。その後「やりたいことをやる」という信念のもと、現在に至るまで7社5職種+独立・起業のキャリアを経験。プライベートでは易学の研究や中国語の勉強も。台湾が大好き。

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