六十四卦

32. 雷風恒(らいふうこう) -易経・六十四卦-

2020年10月18日

キーポイント

太陽も月も日々変化しているように見えますが、大きく見れば常に変わらずに運行しています。

これを恒久と言います。

現在の安定を長く保てるように努めること、また成功を収めたのならその地位を守ることが大切です。

 

雷風恒(らいふうこう)について

卦辞(雷風恒の概要)

恒は、亨(とお)る。咎(とが)なし。貞(ただ)しきに利あり。往くところあるに利あり。

恒は、願い事は叶う。咎めもない。正道を守れば利がある。また前進しても利がある。

 

六十四卦における配列(序卦伝)

夫婦の道はもって久しからざるべからず。故にこれを受くるに恒(こう)をもってす。

(沢山咸によって)男女が一緒になれば、夫婦の道が永く続かなければ良くないのである。ゆえにこれを受けるに恒をもって表す。

 

雷風恒の占考

関連ワード

恒久、恒常、安定、平穏、結婚。

 

運勢

今まで不安定だったことが安定する。

安定していることに関しては、欲を出さずに現状維持に努めること。

 

願望

新規のことや野望は叶わないが、分相応の願いは叶う。

親しい人と協力すると良い。

 

恋愛・関係

付き合いが長く、安定した関係。

現状の安定に油断していると、倦怠が起こる可能性あり。

 

結婚

恒久の愛が誓われるため、結婚に吉。

ただし、急いで縁談をまとめようとすると失敗する。

婚後も概ね安定する。

 

性格

人情に厚く、温和な性格。

変化に対応する常識人。

 

事業・方策

従来のことは順調に進行する。

新規事業や方針転換に着手すると失敗する。

 

住居

何かと小さな変化があるときだが、その都度対応することで結果的に平穏を得る。

移転するほどではない。

 

相場

小刻みに上下することはあるが、基本的に安定している。

安定期が長い場合は、変化の可能性あり。

 

旅行

恒例の旅行は無事。

予定の途中変更は控える方が良い。

 

病気

肺の疾患、胃腸や肝臓の疾患など、不摂生が長く続けば持病となる。

急に治すのは不可能であるので、我慢強く治療すべし。

 

雷風恒の爻辞

※爻は下から数え、九は陽・六は陰を表す
 (例えば「初九」は一番下の陽の爻のこと)

初六

浚(ふか)く恒にす。貞(ただ)しけれども凶なり。利するところなし

(相手に深く立ち入って、道理に従って振る舞えと要求する。意図は正しいことではあるが、凶である。何の利益もない。)

→ 物事の順序を見誤って失敗する時。自分の行動の正しさに注意するより、自分の行動は世間からどう見られるかを注意すること。

 

九二

悔(くい)亡(ほろ)ぶ

(中庸の態度を維持すれば、後悔するようなことには遭遇しないだろう。)

→ 分相応の振る舞いをしていれば無事である。

 

九三

その徳を恒(つね)にせざれば、或いはこれが羞(はじ)を承(う)く。貞(ただ)しけれど吝(りん)

(正しい居場所に恒久的にいられないのであれば、恥をかくだろう。意図は正しくても、恥ずかしいことである。)

→ 良かれと思った行動が恥辱を受ける原因となる。独断的にならないように注意すること。

 

九四

田(かり)して禽(えもの)なし。

(誤った場所に恒久的にいても得られるものはない。)

→ 努力をしても無駄に終わる時。姿勢や方針に誤りがあるため、自己を見直して再出発を図るべし。

 

六五

その徳を恒にす。貞(ただ)し。婦人は吉。夫子(ふうし)は凶なり

(正しい場所に恒久的にいる。正道を守っている。自ら動かずに自分の居場所を守る妻には吉である。自ら動く必要がある夫にとっては凶である。)

→ 現状を守ることで好機が到来する。女性は従順の姿勢を取って吉あり。男性にとっては凶の時。

 

上六

振(うご)くこと恒なり。凶。

(高い場所にいる者が小刻みに動いている。不安定であるため凶である。)

→ これまで安定していたことが、不安定となる時。落ち着きがなく、目標や方針を変えることになるが、結果的に何も得られない。

 

(参考:鹿島秀峰「現代易占詳解」、本田濟「易」ほか)

  • この記事を書いた人

しんのすけ

1986年、愛知生まれ。アメリカの大学卒業。金融危機下でなんとか就職するも、会社の歯車として働くことに疑問を感じていた。その後「やりたいことをやる」という信念のもと、現在に至るまで7社5職種+独立・起業のキャリアを経験。プライベートでは易学の研究や中国語の勉強も。台湾が大好き。

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