六十四卦

8. 水地比(すいちひ) -易経・六十四卦-

2020年9月14日

キーポイント

水が地上にあって、水と地が良く親しんでいます。

このことから周囲の人が親しみをもって寄ってくるものであり、自分も周りに溶け込むことができます。

ただし、なるべく早めに吉運をつかむようにすること。

早ければ十四日以内に事を終える方が良い。何事も速やかに行いましょう。

 

水地比(すいちひ)について

卦辞(水地比の概要)

比は吉。原筮(げんぜい)するに元永(げんえい)貞(てい)にして、咎(とが)なし。寧(やす)からざるものまさに来る。後夫(こうふ)は凶。

比は吉。しかし必ず再度筮して(占って)、自分に善い永久的な貞しい徳があることを確かめ、人々から親しまれることを知れば咎めはない。遅れてくる者はその場に馴染めず凶である。

 

六十四卦における配列(序卦伝)

師とは衆なり。衆なれば必ず比(した)しむところあり。故にこれを受くるに比(ひ)をもってす。

(地水師による)師とは大衆と関連がある。人が集うと必ず親しむことがある。ゆえにこれを受けるに比をもって表す。

 

水地比の占考

関連ワード

親和、親睦、平安、目上に従う、世話苦労が多い、迅速が吉、遅れると凶、女難

 

運勢

周りの人と親睦を深めることで吉運を招く。

ただし、世話苦労が多いため本業がおろそかになりがち。

競争者が多い場合は、迅速に事を運ぶこと。

 

願望

親交を厚く広くしていれば、紹介などによって願望叶う。

遅れた場合には成就せず。

 

恋愛・関係

速やかに親睦を深めると良い。お互いに吉。

しかし、他人も同じ行動をとることでライバルが増える恐れも。

 

結婚

縁談に恵まれているがゆえに選択に迷うが、なるべく早く決めるべし。

ただし相手男性に異性関係が多いなど、世話苦労が絶えないことあり。

 

性格

人当たりが柔らかく、他人から信用されて好かれる人。

異性関係が多いこともある。

 

事業・方策

拡大・強化に踏み切るには運気が足りていない。

敵と思う者を味方に取り込むなどして、内部の親しみを一層厚くすると良い。

 

住居

特に問題はないが、陽当たりに恵まれない。

移転などにも支障なし。

 

相場

低位置で安定しているものの、優良株であれば長期的方針で継続保持すると良い。

他に関連する株があれば連動する可能性あり。

 

旅行

一人旅は良くないが、団体旅行など複数人数であれば吉。

ただし水辺には注意。

 

病気

眼病、胃痛、食あたり、腹膜炎、胸部の痛み、慢性疲労など。

治療困難で長引く恐れあり。

 

水地比の爻辞

※爻は下から数え、九は陽・六は陰を表す
 (例えば「初九」は一番下の陽の爻のこと)

初六

孚(まこと)ありてこれに比(ひ)す。咎(とが)なし。孚ありて缶(ほとぎ)に盈(み)つれば、終(つい)に来(きた)りて他の吉あり。

(最初にまごころがあれば、咎なきを得るだろう。まごころが甕に満ちるくらい充実していれば、最終的には人々がついて来て、想定していない吉も訪れるだろう。)

→ 初心を忘れず正しい姿勢を継続すること。円滑な人間関係によって思わぬ吉報も来る時。誠心誠意をもって人と接すると良い。

 

六二

これに比(ひ)すること内よりす。貞(てい)にして吉なり。

(身近な者から親睦を深めると良い。それこそが正道を守ることであり吉を招く。)

→ 遠くに才能ある者を求める必要はなく、身近な者と親睦を深めることが大切な時。

 

六三

これに比(ひ)する、人にあらず。

(相手は親しむべき人ではない。悪人であり凶である。)

→ 相手は交際する価値のない人物。それどころか損害を被る可能性もある。第三者の注意に耳を傾けること。

 

六四

外(ほか)これに比(ひ)す、貞吉(ていきち)。

(不正な相手との交際を絶ち、自分より目上の賢人に親しむと良い。そうすることで正道を守ることができる。)

→ 目上の人物と接することにより開運する。第三者の目を気にする必要はない。

 

九五

比を顕(あき)らかにす。王用(も)って三駆(さんく)して前禽(ぜんきん)を失す。邑人(ゆうじん)誡(いまし)めず。吉。

(親しみの道を最も明らかにするものである。王の狩りのように三方向のみ囲み、前に逃げる獲物は追わず、向かってくる獲物のみを仕留める。王の領地の村人も警戒することはない。吉である。)

→ 来るもの拒まず、去る者追わず。寛容な人徳で大衆に接し、信頼と人望を得る時。世話苦労は多いが、成果が上がる。欲を出してあれやこれやと手を伸ばすと利益を失うことになる。

 

上六

これに比(ひ)する、首(しゅ)たることなし、凶。

(首領として徳がそなわっていない。凶である。)

→ 閉鎖的な態度のせいで親密な友人がいない。孤立している状態。心を改めて積極的に人と親睦を深める時。

 

(参考:鹿島秀峰「現代易占詳解」、本田濟「易」ほか)

  • この記事を書いた人

しんのすけ

1986年、愛知生まれ。アメリカの大学卒業。金融危機下でなんとか就職するも、会社の歯車として働くことに疑問を感じていた。その後「やりたいことをやる」という信念のもと、現在に至るまで7社5職種+独立・起業のキャリアを経験。プライベートでは易学の研究や中国語の勉強も。台湾が大好き。

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