六十四卦

9. 風天小畜(ふうてんしょうちく) -易経・六十四卦-

2020年9月15日

キーポイント

一陰が五陽を止めているものの、長い間遮ることはできず、少ししか止められません。

その止められている少しの時間に物が蓄えられます。

風天小畜は「とどめる」と「蓄える」の2つの意味を持ち、ちょっとした故障を指すことが多い卦です。

 

風天小畜(ふうてんしょうちく)について

卦辞(風天小畜の概要)

小畜は亨(とお)る。蜜雲(みつうん)して雨ふらず、わが西郊(せいこう)よりす。

小畜の望みは通る。ただし、西の郊外より濃い雲が湧いても雨がいまだ降らないように、大きなことを成すには至らない。

 

六十四卦における配列(序卦伝)

比とは比しむなり。比しめば必ず畜(たくわ)うるところあり。故にこれを受くるに小畜(しょうちく)をもってす

(水地比による)比とは親しむとい意味である。親しめば必ず蓄えるところがある。ゆえにこれを受けるに小畜をもって表す。

 

風天小畜の占考

関連ワード

少し止まる、少し蓄える、前進できない、ちょっとした修練、学術、チャンスを待つ、好き嫌い、欲求不満、憂鬱。

 

運勢

思うように前に進めない時で、小さな障害に注意。足踏み状態。

不満がたまるものの、一歩一歩進むことが大切。

 

願望

少し支障があるが最終的には叶う。

明確な進捗が得られないことが多い。

当分は焦らずに待つことが重要。

 

恋愛・関係

時期尚早。意思疎通に障害あるため、思い通りに行かない。

少し支障があるが待てばチャンスあり。

 

結婚

縁談をまとめようとしても、なかなかまとまらない。

お互いに合意があれば、少し待ったあとに成就する。

 

性格

内面は剛健で外見は柔和。

人の好き嫌いがあるために、周りと親和しにくい性格。

 

事業・方策

小規模の事業や改善などには良い。

大きな事は成就しないため控えるべし。

 

住居

移転には良いが、長く住む場合には不備あり。

 

相場

上がり目はあるものの、ちょっとした支障で一服する様相。

少し待てば上がる。

 

旅行

ちょっとしたトラブルに注意すること。

予定していたものが遅れたり、中止になったりすることがある。

 

病気

気鬱、頭痛、ヒステリー、不食、肺結核、咳など。

急変の心配はないが、治療は少し長引く。

 

風天小畜の爻辞

※爻は下から数え、九は陽・六は陰を表す
 (例えば「初九」は一番下の陽の爻のこと)

初九

復(かえ)ること道よりす。何ぞそれ咎(とが)あらん、吉なり。

(正道を踏み、本来の自己に帰るならば、何の咎めがあるだろうか。すなわち吉である。)

→ 自分の本来の道に立ち返ることで吉を得る。今は前進する時ではない。無理な前進は妨害や損失の恐れあり。

 

九二

牽(ひ)いて復(かえ)る中にあり、また自ら失せざるなり。

(正しい人に手を引かれて、本来の道に帰るのが良い。そうすれば結果は吉である。)

→ 友人知人により進むことを止められて無事な時。何かを計画しているなら、障害が発生して中止、または延期となる。大事を企てるより、内側を調整し整えることで今後の運気を開発できる。

 

九三

輿輻(くるまふく)を説く。夫妻目を反(そば)む。

(車輪の部品が脱げてしまった車が動かない。その状況で相手がいれば争うことになるだろう。)

→ 条件が悪いのにも関わらず前進をして、損害を受ける時。人間関係を軽視していると争いごとが発生する。今は動かず自分の腕を磨くと良い。夫婦関係や交通事故に注意。

 

六四

孚(まこと)あり。血(いたみ)去り惕(おそれ)出(い)ず。咎(とが)なし。

(陰爻陰位を得ることで誠を持ち合わせていれば、危険も恐れも去っていく。咎めはない。)

→ 危険に直面しても焦らずに、受け流すような余裕が必要な時。誠心誠意対応すれば認められて無事。目上の力を借りると打開できる。

 

九五

孚(まこと)あり攣如(れんじょ)たり。富(とみ)その鄰(となり)と以(とも)にす。

(手を繋ぎ合うという信念がある。自分だけが富もうとせずに隣人も共に富ませること。)

→ 周囲と親密にすることで吉がある時。金銭的に利益がある時で、独り占めするのではなく他人と分かち合うことが大切。

 

上九

既に雨ふり既に処(お)る。徳を尚(たっと)んで載(み)つ。婦貞(てい)なれど厲(あやう)し。月望(ぼう)に幾(ちか)し。君子征(ゆ)けば凶。

(すでに雨が降ってやすらかである。陽が陰の徳を尊んで、陰の徳が満ちて陽を凌いでいる。夫婦でいえば妻が夫を制しているようで危うく、月が満月に近づき太陽に匹敵してしまうようなものである。このようなときに君子が動けば凶である。)

→ これ以上の前進は阻止されて妨害を受ける。上に立つべきではない人物が場を取り仕切ってしまうと本末転倒となる。油断せずに内部の充実を図ること。

 

(参考:鹿島秀峰「現代易占詳解」、本田濟「易」ほか)

  • この記事を書いた人

しんのすけ

1986年、愛知生まれ。アメリカの大学卒業。金融危機下でなんとか就職するも、会社の歯車として働くことに疑問を感じていた。その後「やりたいことをやる」という信念のもと、現在に至るまで7社5職種+独立・起業のキャリアを経験。プライベートでは易学の研究や中国語の勉強も。台湾が大好き。

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