六十四卦

23. 山地剥(さんちはく) -易経・六十四卦-

2020年10月4日

キーポイント

陰が陽を削りつくそうとしている形です。

山(☶)が徐々に削り落とされて、最後の一陽も山の上から剝落して荒野になろうとしています。

運気は衰退し、心配事が多い状態となります。

次の機を待つことが肝心。

 

山地剥(さんちはく)について

卦辞(山地剥の概要)

剥は、往くところあるに利あらず。

剥では前進すれば不利である。

 

六十四卦における配列(序卦伝)

賁とは飾るなり。飾りを致して然る後に亨(とお)れば尽く。故にこれを受くるに剥(はく)をもってす。

(山火賁による)賁とは飾ることである。飾りを極めれば、うわべばかりとなり実質が尽きる。ゆえにこれを受けるに剥をもって表す。

 

山地剥の占考

関連ワード

剥落、崖崩れ、孤立、老衰、敵意多い、上から見下ろす。

 

運勢

山崩れが起きたときのように足元が不安定。

部下から敵対され、疎外されることから運気が下がる。

自分の言動に注意すべし。

高所で作業をすることがあれば、同じく注意すること。

また老いを感じる時でもある。

 

願望

散財や苦労は多いが報われず、願望は叶わない。

身を隠してチャンスを待つのが良い。

 

恋愛・関係

女性が強く、男性は心身ともに疲れ果てる。

お互いにマイナスとなること多く、別れて再出発する方が吉となる。

 

結婚

取り止めるのが良い。

縁談がまとまったとしても、別れる可能性あり。

婚後は女性優位で男性が苦労する。

 

性格

独断的で周りと親和せず孤立する。

偉そうに振舞うが中身が伴っていない。

短慮で偏屈な性格。

 

事業・方策

表面上は調子が良いように見えるが、内部では破綻している。

人間関係や財務状況など、内部の修復を急ぐ時。

 

住居

基礎が十分でない住宅か、老朽化している物件。

土台が不安定のため、改築するか新築するのが良い。

移転は取り止めるべし。

 

相場

高値圏にあるときは暴落する恐れあり。

下落していれば、逆に高騰する場合がある。

 

旅行

取り止めるのが吉。

登山や高所、飛行機などの落下に関係する事故に特に注意すること。

 

病気

脳出血、頭痛、頭部の腫物、肩こり、背中の張り、ストレス、鬱、過労など。

病状はかなり進んで進んでいることが多い。重病は再起不能となる恐れ。

 

山地剥の爻辞

※爻は下から数え、九は陽・六は陰を表す
 (例えば「初九」は一番下の陽の爻のこと)

初六

牀(しょう)を剝(はく)するに足を以(およ)ぶ。貞(てい)を蔑(ないがし)ろにす、凶。

(寝ている台の足が剥落してしまった。邪なものが足元から正道を滅ぼそうとしているため凶である。)

→ 運気衰退の時。自分の土台や部下との関係を見直し、修復する必要がある。

 

六二

牀(しょう)を剝(はく)するに弁に以(およ)ぶ。貞(てい)を蔑(ないがし)ろにす、凶。

(寝ている台の本体まで剥落してしまった。邪なものが正道を滅ぼそうとしており、ますます凶である。)

→ 運気の衰退が一段と進み、すべてにおいて慎重に警戒しなければいけない。信頼していた部下が裏切って、自分を妨害してくる。身近にある障害を一掃すべき時。

 

六三

これを剝(はく)す。咎(とが)なし。

(悪い仲間との関係を剥ぎ取って、君子と結託せよ。そうすれば咎めはない。)

→ 現状の関係を捨ててでも、正しいことをすべき時。自分の信念に立ち返ること。

 

六四

牀(しょう)を剝(はく)して膚(はだえ)に以(およ)ぶ。凶。

(寝ている台の足や本体はすべて剥落し、ついに自分の皮膚まで剥落される。ただちに凶である。)

→ 悪いことが具体的に現れて、切羽詰まっている時。逃げることを第一に考えること。後日に再出発できるよう備えるべし。

 

六五

貫魚(かんぎょ)のごとく、宮人(きゅうじん)を以(ひき)いて寵(ちょう)せらる。利あらざるなし。

(王に仕える宮人の頭として、串に刺した魚が連なっているかのように、王からの寵愛を順番に多数の宮人に受けさせる。利がないこともない。)

→ 目上の有力者から引き立てを得る。ただし、自分一人が寵愛を受けていると周りの人間を敵に回すため、周囲にも気を配ること。

 

上九

碩(おお)いなる果(このみ)にして食(くら)われず。君子は輿(よ)を得、小人は廬(ろ)を剝(はく)す。

(大きな果実が一つ食われずに残っている。剥落が極まったとき、最後に残った人物が君子であれば輿(こし)を得て民より担がれるが、一般人のような小人であれば住む小屋も壊れてしまい役に立たない。)

→ 力量のある人物であれば、危機のなかでも周囲の人間に支えられながらその地位を保つ。その力量が足りない人物の場合は、挫折を経験することとなるが再起の望みはある。

 

(参考:鹿島秀峰「現代易占詳解」、本田濟「易」ほか)

  • この記事を書いた人

しんのすけ

1986年、愛知生まれ。アメリカの大学卒業。金融危機下でなんとか就職するも、会社の歯車として働くことに疑問を感じていた。その後「やりたいことをやる」という信念のもと、現在に至るまで7社5職種+独立・起業のキャリアを経験。プライベートでは易学の研究や中国語の勉強も。台湾が大好き。

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