六十四卦

37. 風火家人(ふうかかじん) -易経・六十四卦-

2020年11月19日

キーポイント

八卦では、巽(☴)は長女であり、離(☲)は中女を意味します。

つまり風火家人は二人の女性が家の中で安穏にいる形となります。

また、九五の陽卦と六二の陰卦がそれぞれ「正」の位置にいるため、正しい道を歩んでいるとも言えます。

家庭の平和が国家の平和につながるため、家庭を治めることが重要なのです。

 

風火家人(ふうかかじん)について

卦辞(風火家人の概要)

家人は、女(じょ)の貞(ただ)しきに利あり。

家人では、家庭内の女性が正しければ、それがもととなり家の外のことも正しくなることを示す。ゆえに女性として正道を守れば良いことがあるだろう。

 

六十四卦における配列(序卦伝)

夷とは傷(やぶ)るるなり。外に傷るる者は必ずその家に反(かえ)る。故にこれを受くるに家人(かじん)をもってす。

(地火明夷の)夷は傷つくことである。外で傷ついたものは必ず家に帰って傷を癒そうとする。ゆえにこれを受けるに家人をもって表す。

 

風火家人の占考

関連ワード

家庭、家族、平和、結婚

 

運勢

外に向かうよりも、内を大切にする時。

まず現状を維持し、分相応なことに注力すること。分不相応なことに手を出すと不利となる。

また、家庭的な温もりが必要となる時でもある。

 

願望

大望は叶いづらい。

円滑な人間関係を心掛け、自ら人に働きかけることで、願望が叶いやすい環境を作るべし。

 

恋愛・関係

地味ではあるが、堅実に進展する。

自由奔放に振舞うのではなく、相手への思いやりが必要。

 

結婚

平凡ではあるが、平穏な家庭を築くことができる。良縁。

自己過信をせずに、謙虚な姿勢をもって縁をまとめるのが良い。

 

性格

家庭的で従順。

男性の場合は決断力が乏しく優柔不断に感じることあり。

自力で大事をなすには力不足。

 

事業・方策

小規模で手堅く進められる事業に注力すべし。

新規や大型の事業は不可。

家庭的な人間関係を構築すると良い。

 

住居

現状維持が良い。

新築、増改築は不可。移転も先に延ばすべし。

 

相場

大きな上下の動きなく、平静となる。

高利益は望めない。

 

旅行

小規模の家族旅行であれば吉。

それ以外は見合わせて延期する方が良い。

 

病気

発熱、寒気、心臓病、眼病、腫物、精力減退、経水不順など。

風邪から悪化する場合が多い。病勢は次第に激しくなる。余病に注意。

 

風火家人の爻辞

※爻は下から数え、九は陽・六は陰を表す
 (例えば「初九」は一番下の陽の爻のこと)

初九

有家(ゆうか)に閑(ふせ)ぐ。悔(くい)亡(ほろ)ぶ。

(家族一人ひとりが初心を忘れず、怠りを防ぐこと。そうすれば後悔は未然に消滅する。)

→ 驕らず謙虚な姿勢を守るべき時。堅実な態度が将来の基礎を築く。

 

六二

遂(と)ぐるところなし。中饋(ちゅうき)に在るときは、貞(ただ)しくてして吉。

(事が成就することはない。女性が正道を守りながら、主婦としての仕事を果たすときに限って吉である。)

→ 大きなことや新しい望みに心を動かさず、堅実に家庭を守ることが重要。

 

九三

家人(かじん)嗃嗃(かくかく)たり。厲(はげ)しきに悔(くい)あれど吉。婦子(ふし)嘻嘻(きき)たり。終(つい)に吝(りん)。

(家人が悲鳴を挙げるほど厳しく取り締まる。あまりに激しいので後悔することもあるが結果は吉。逆に取り締まりを緩めて、節度なく妻子が嬉々として笑っているようでは、最後には恥を感じることになるだろう。)

→ 気のゆるみから挫折失敗が起こりやすい時。自分や周りに対して厳格な姿勢を保てるよう心掛けること。

 

六四

家を富ます。大吉なり。

(家は富んで大吉。)

→ 正道を守りながら努力を怠らなかったことで、家庭内は和合し富裕に至る。自分の才能や力量の範囲内で努力を積み重ねることが成果に繋がる。

 

九五

王有家(ゆうか)に仮(いた)る。恤(うれ)ふる勿(なか)れ。吉。

(王が后妃をめとるため女性の家にいる。何も心配しなくても結果は吉である。)

→ 妻や部下など、下から支えてくれる人たちの協力が盛運に繋がる時。自分の責任や立場をよく理解した上で、円滑な人間関係を築くことができれば周りからの助力が得られる。

 

上六

孚(まこと)あり威如(いじょ)たり。終(つい)に吉なり。

(家長として、信念があって威厳があれば、最後には吉となる。)

→ 家を治めるべき人の態度や姿勢で家全体の良し悪しが変わる。責任ある立場にあることを自覚し、信念をもって部下や目下の教育・指導にあたること。自分が手本となるように確固たる姿勢で臨むと吉。

 

(参考:鹿島秀峰「現代易占詳解」、本田濟「易」ほか)

  • この記事を書いた人

しんのすけ

1986年、愛知生まれ。アメリカの大学卒業。金融危機下でなんとか就職するも、会社の歯車として働くことに疑問を感じていた。その後「やりたいことをやる」という信念のもと、現在に至るまで7社5職種+独立・起業のキャリアを経験。プライベートでは易学の研究や中国語の勉強も。台湾が大好き。

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